トップへ » 診療方針 (当院のこだわり) » 口腔外科について
「親知らず」とは?
親知らずとは上下左右の一番奥、中心の前歯から数えて8番目の歯です。
知恵歯(ちえば)、智歯・知歯(ちし)とも呼ばれます。
この親知らずの歯の芽は、9~10歳ぐらいからあごの内部で成長し始めています。
そして多くの場合、17、18歳ごろに歯ぐきから頭を出し始めます。
正しい位置にまっすぐはえていれば、およそ24~30歳ごろまでに完全に現れます。
その頃までに親知らずが完全にはえていなければ、
親知らずがもともとなかったか、正しい位置・向きにはえていないために、
手前の第二大臼歯(中心から7番目の歯)に歯ぐきの中で引っかかっていたりします。
現代人のあごは、昔に比べだんだん小さくなってきています。
昔は誰でも親知らずが生えていたようですが、
最近ではきちんと4本全てまっすぐはえている方のほうが少なくなりました。
親知らずを抜く?抜かない?
いちばん多いご質問は、「親知らずは抜かなければなりませんか?」というものです。
■親知らずを抜くかどうかの判断基準
親知らずを抜くか抜かないかは、
その親知らずが歯として働いているか(かみ合わせがきちんと合っているか)どうかで判断します。
歯はかみ合っていることではじめて機能します。
きちんと生えている、上下がかみ合っている、みがき残しなく歯みがきができる・・・
このような場合であれば無理に抜くこともないでしょう。
また、親知らずが顎の骨の中に完全に埋まってしまっている場合は、
歯周病により親知らずが現れてきてしまった...など、よほどのことがなければ放っておいて構いません。
では、どんなときに抜くのでしょうか...
1:かみ合っていない(上か下のいずれか片方しか生えていない)
2:腫れや、痛みを繰り返す(体調不良時に腫れたり痛んだりする)
3:斜めにはえていたりして、きちんと磨きにくく常に汚れが溜まってしまう
⇒きちんと生えていない歯はお手入れが難しく、むし歯や歯周病になってしまう危険性がある。
4:親知らずの手前の第二大臼歯(中心から7番目の歯)が痛む危険性がある
⇒隣の歯に悪い影響が出る場合は、前の歯の保護を優先する。
5:親知らずのむし歯が大きく、むし歯の場所が口の奥で治療器具が入らない
⇒治療器具が届かずにむし歯の治療ができない場合、抜くことが有効な治療となる場合がある。
6:歯並びに影響がでる
⇒あごに親知らずがはえるスペースがないために他の歯を押して出てきてしまい、
正常な歯並びを乱しているときには、歯並びの保護を優先する。
このような場合は、「かむ」という歯本来の働きをせず、口の中で問題ばかり起こしてしまう厄介者です。
歯を抜くということに抵抗がある方は非常に多いのですが、
近い将来に悪影響を及ぼす可能性があれば、親知らずは抜いた方が賢明なときもあるのです。
【横に生えてきた親知らずの症例】
【親知らずが原因でむし歯になった症例】
当院では、親知らずが及ぼしている、あるいは及ぼすと思われる影響について、
実際の症例を交えながら丁寧にご説明しております。
もし親知らずを抜いたほうが賢明であると診断される場合には、
歯を抜くことに抵抗を感じられる方にも、十分ご納得のうえご判断いただけるよう
将来のことを考えて勇断されるお手伝いをしております。
顎関節症(がくかんせつしょう)
顎関節症とは、
『口が開けにくい』
『あごを動かすとあごの関節部や咀嚼筋などが痛む』
『あごを動かした時に"ゴリゴリ""カクンカクン"という関節音がする』
といった慢性疾患の総称で、
20~30歳代の女性に多く発症する傾向があります。
他にも、耳の痛み、難聴、めまい、眼精疲労、頭痛、首や肩のこりなどの症状があらわれる場合もあります。
■顎関節症の原因
歯ぎしりや噛みしめの癖、
かぶせ物や入れ歯の不具合、
頬杖・大笑い・大きなあくびなどの日頃の動作、
カラオケなどの趣味などによるかみ合わせの異常や筋肉の緊張、
あるいは肉体的・心理的ストレス、
あごの関節にある関節円盤や靭帯の損傷...など、
さまざまな要因が複合的に組み合って原因になっていることが多いといわれます。
ご本人が原因に気付かれていない場合は原因の特定が難しいこともありますし、
あるいは、顎関節には全く異常がない心理的な要素が原因の場合もあります。
■顎関節症の治療法
顎関節症は主に二つに大別されます。
・筋性---咀嚼(そしゃく)筋の障害
・関節性---顎関節(下顎窩、関節円板、下顎頭、関節包)の障害
原則として、まず原因を除去する治療法が主となりますが、
・理学療法(マイオモニター、レーザー)
・薬物療法(鎮痛剤、ビタミンB群)
・スプリント療法(マウスピースなど)
・外科手術
など、症状や状況によって治療方法はざまざまです。
必要に応じて大学病院へのご紹介もいたします。
歯の外傷
■歯の外傷
転倒や打撲などで歯に怪我をしてしまったとき、まずはお電話ください。
(怪我の程度によっては、大学病院や総合病院の受診をおすすめすることもあります。)
●欠けてしまった歯の破片や抜け落ちた歯をご持参していただけるかどうか、
●処置までの時間がいかに短いか
が、その治療結果に大きく影響します。
歯の外傷の処置は時間との勝負で、
素早い処置をおこなえば
抜け落ちてしまった歯が元に戻る可能性さえあります。
■抜け落ちてしまった歯の保管方法
家庭向医学書などに、「抜けた歯は、牛乳に浸して歯医者に持参」と書かれていることがあります。
本当は生理食塩水が一番良いのですが、
常備しているご家庭はまずありませんので牛乳で代用しましょうということなのです。
むしろコンタクトレンズの保存液のほうが良いかもしれません。
何も無ければ口に含んで(間違えて飲み込んでしまわないよう注意!)お持ちいただくのもひとつの方法です。
大切なポイントは、
抜け落ちた歯を乾燥させない
歯の周りについている膜をこすり洗い落してはならない
という2点です。
泥汚れなどを軽く流水洗いするのはよいのですが、
歯の周りの膜を傷つけたり取り除いてしまわないようご注意ください。
■歯を打った...でも大丈夫!?
「歯を打ってしまったが痛くもなんともない」など
そのときは症状が軽くとも放っておかずに必ず受診しましょう。
後に歯ぐきが腫れあがってちょっと触っただけで飛びあがるほどの痛みが出たり、
数か月も経ってから歯が変色したりする(歯の神経が死んでしまい血流がなくなっています)
などの症状が出ることがあります。
■乳歯の怪我
乳歯の怪我は永久歯に影響を及ぼすことがあります。
「どうせはえかわってしまうから...」と軽く考えずに受診しましょう。
生えかわりまで定期的に検査し、
歯の状態を長期に観察する必要があります。
口腔外科についてよくある質問
時間があまりとれません。親知らずを何本か一緒に抜歯できますか?
親知らずを抜いた翌日に熱がでました。抜くときは何ともなかったのですが...
親知らずを抜くと、痛みや腫れがひどいって聞いたけど?
顎関節症に歯並びって関係ありますか?
こどもでも顎関節症になるのですか?
転倒して歯を打ち、歯が抜けてしまいました。歯をまた植えられると聞いたのですが...
2歳の子どもが階段から落ちて顔を打ち、前歯が1本抜けてしまいました。見た目が気になるので何か方法はありませんか?
歯についてのご相談・診療予約を受け付けています
トップへ » 診療方針 (当院のこだわり) » 口腔外科について