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知覚過敏の治療法

■知覚過敏の治療法
知覚過敏の治療法

1~4の治療では、歯の根の露出している象牙質部分に被膜をつくり刺激を遮断します。
1~3の被膜は薄く、効果は長くはもちません。
しかし、しみる痛みをこの被膜で軽度に抑えている間に、身体本来の防御反応(刺激を受けると歯の神経の表面にカルシウムの沈着が進み、神経を保護します)がおこってきますので、被膜処置を繰り返しおこなっている間に徐々に知覚過敏の症状が改善されていきます。

3のレーザー照射は、レーザーによって薄く象牙細管のたんぱく質を焼き、被膜効果を得ます。
ステーキを焼くときに、表面を強火で焼いて肉の中に肉汁を閉じ込めるイメージに近いかもしれません。

4になると、表面を被膜でコーティングするというよりも、むき出しになってしまった象牙質部分を歯科用プラスチックで補修し、服を着せるような感じです。
1~3の薄い被膜とは異なり、強い衝撃がかからないかぎり剥がれ落ちることはあまりありません。

5は最終手段です。歯の神経を取り去り、痛みを感じること自体をなくします。
ただし、歯は神経があるのとないのとでは、その歯の寿命に格段の差がでてしまいますので、あまりお勧めはできません。

■治療方法の選択
まずはじめに、知覚過敏症状についてお話を伺い、症状が出ている部位の状態を確認します。
さほど歯ぐきが下がっておらず、歯の根元が削れていないのであれば、症状に応じて1~3の処置をとり、経過を観察します。
明らかに歯ぐきが後退して下がり、歯の根元も大きく削れているのであれば、4の処置をおこないます。

5の処置は最終手段です。歯根が露出しているような極端に典型的な歯周病でさえ、歯の神経の除去にはためらいがあります。
しかし、1~4の処置をおこなってもまったく効果が見られなかったり、ご本人の強いご希望がある場合などは、やむを得ず5の処置をおこなうケースもあります。

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【アブフラクションによる知覚過敏】
特定の歯に過剰な力が日常的に加わっていることが原因で、歯と歯ぐきの境い目が徐々に削れて崩壊してしまうことを「アブフラクション」といいます
これは、悪いかみ合わせ、歯ぎしり、くいしばりなどが原因で起こります。

この現象が起こっている場合も、知覚過敏と同様の症状が出てしまいます。
この場合には、単純に知覚過敏の処置だけをおこなうだけではなく、根本的な原因であるかみ合わせ、歯ぎしり、食いしばりなどについても対処しなければなりません

歯ぎしり、食いしばりなどの癖はご本人に自覚症状がないことも多いのですが、お口の中を拝見すればおおよその見当はつくものです。

1~4の知覚過敏の処置と平行して、ご自分の歯型に合わせて製作したマウスピースなどを装着し、過剰な力を分散させる方法をとることも必要になってきます。

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【歯肉炎、過敏反応が原因の知覚過敏】
お口の汚れ、服用薬剤、ホルモンバランスの変化などによる歯肉炎に起因する知覚過敏もあります。
歯ぐきに炎症が起きていると、刺激に対して強い反応をしめすことが多々あります。

例えば、腕に打撲を負って腫れあがっているとします。
同じ力で腫れている部分と、打撲のない部分とを押し比べてみれば、もちろん腫れあがっている部分は痛いですし、なんともない部分は痛みを感じません。
歯肉炎が起きていると、刺激で痛みを感じてしまうのも同じことです。

この場合も、状態によって、1~4の知覚過敏の処置と歯肉炎の原因(汚れのクリーニング、代替薬剤への変更など)の除去を組み合わせておこなう必要があります。


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【心因性知覚過敏・過敏反応】
一番難しいのは、知覚過敏症状がストレスなどの精神的なものが原因で起こっているケースです。
この場合には、5の神経をとりのぞく処置をおこなっても症状が改善しません。
残念ながら、歯科治療の領域に限界を認めざるをえない時もあるのです。


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