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歯周病治療の流れ

【予診】
まず最初に、現在の健康状態、服薬、喫煙習慣など、治療をおこなうに当たって必要な情報を伺います。
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【歯周病の説明】
歯周病の治療は、歯周病とはどういうものなのかということを詳しくご説明することから始まります。
歯周病は何が原因なのか、どのようにして起こるのか、放置しておくとどうなってしまうのか、日々の生活ではどのようにお手入れすればよいのかといったことをお話します。
診療台の前に設けられた画面に、CGアニメーションを映し出しながらご説明しますので、「とても解りやすい」とご好評をいただいております。
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【ヒアリング】
日頃のお口のお手入れ方法をおたずねします。
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【レントゲン撮影】
お口全体を一括撮影できるレントゲンを撮影し、あなたの今現在の歯槽骨(歯の周囲を取り囲んでいる骨)の状態をご説明します。
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【歯周ポケット検査】
歯科衛生士が、専用の器具を用いて歯周ポケット検査をおこないます。
注意しなければならないのは、ポケットの深さが4㎜以上の部分です。4mmを超える部分は、歯ブラシが届きにくく汚れが溜まってしまいます。
歯周病が進みやすいので、普段から注意してお手入れをしなければなりません。
検査結果はわかりやすい表にしてお渡ししています。
ご自宅でもう一度ご覧になり、お手入れの指針となさってください。
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【お口のプロフェッショナルクリーニング(スケーリングとルートプレーニング)】
お口の中の汚れには歯垢(しこう、プラーク)と歯石があり、さらに歯石は歯ぐきから上の歯の表面にこびりついた縁上歯石(えんじょうしせき)と、歯周ポケット内の歯の根の部分に固着した縁下歯石(えんかしせき)の二種類に分かれ、特に暗褐色の縁下歯石は強固に付着しています。
歯垢はご自分で除去できますが、みがき残した歯垢が時間とともに唾液中のカルシウムによって石灰化してできた歯石は、歯科医院でしか取り除けません。
歯石は量に差はあれ、9割以上の人にあります。しかも、歯石は一度きれいにしてもしばらくすると再形成します。
歯垢も歯石も、歯周病菌の格好の棲家ですので、放っておくと歯周病が進行してしまいます。

■スケーリング
歯石を取るための「スケーラー」という器具を用い、歯科衛生士が歯石を取り除きます。
スケーラーには手用スケーラー、超音波スケーラー、エアースケーラーがあり、歯石の付着状態、使用部位などに応じて使い分けます。
縁下歯石は強固に付着していますので、麻酔を使って除去することもあります。

※よく、「一回で全ての汚れをきれいにして欲しい」とおっしゃる方がいます。
歯石の量によって異なりますが、一度に全ての歯石を除去するとなると、まず2~3時間はかかってしまいます。長時間お口をあけていることは、思いのほか辛いものです。
また、長い間歯石が付いていた部位は、例えれば気づかずに着ぶくれて厚着をしていたのと同じようなもので、歯石を除去することはその全ての服を脱ぎ捨てて急に裸になるようなものです。
急激に刺激にさらされた部位は、痛み出したり、水がしみる症状が出てそれが継続する可能性もあります。
そうした場合、それらの症状に対処するほうが難しいこともありますので、ゆっくり数回に分けておこなうのです。

■ルート(歯根部)プレーニング(平滑にすること)
スケーリング終了後、歯周ポケットの奥深くに隠れた歯石や、細菌感染した歯質を除去し、再び汚れや細菌が付着しないように手用スケーラーを用いて表面をツルツルに仕上げます。歯周病が進行し、歯周ポケットが深い場合は麻酔をしておこなうこともあります。
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【プラークコントロール(お手入れ)指導】
歯周病予防・治療ともに基本となるのはプラークコントロールです。
歯周病の原因である、歯垢(プラーク)のみがき残しがないように、歯科衛生士が正しいプラークコントロール(歯みがきのやり方、歯間ブラシやデンタルフロスの使用方法など)を指導いたします。
歯周病は急速に症状が治まる疾患ではありません。しかし、クリーニングを受け、日常のお手入れを丁寧に正しくおこなうことで徐々に改善が見込めるのです。
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【定期メンテナンス】
お口の状態によって異なりますが、およそ3~6ヶ月ごとに、定期クリーニング・健診をおこないます。
歯周病は、歯科医院任せでは決して改善しません。あなたと当院の二人三脚です。

薬(抗生物質)による歯周病治療
歯ぐきの炎症が強くて膿が出たり、出血している場合は、薬を直接歯周ポケットに挿入して増殖した細菌を減少させ、細菌の増殖を抑える治療も同時におこないます。

レーザーによる歯周病治療
状況によって、レーザーを歯周ポケットに照射します。
レーザーを歯周ポケットに照射することで、歯周病菌の殺菌・消毒をすることができます。また歯周ポケット内面の慢性的な病変組織に新しい組織の再生を促す効果もあります。

つめ物(インレー)・かぶせ物(クラウン)の修正
つめ物やかぶせ物が合っていなければ作りかえる治療をおこないます。
きちんと合っていれば、歯垢が付きにくくなりますし、歯みがきで歯垢を取り除きやすくなります。
よって歯周病の進行を抑え、症状の改善が期待できるのです。

歯ぎしりや噛みしめの治療
歯ぎしりや噛みしめは、歯や歯の周辺組織に大きな負担がかかり、歯周病を悪化させる原因になります。
あなたの歯にぴったりと合った医療用マウスピースを製作し、歯ぎしりや噛みしめによる負担を軽減する治療をおこないます。

暫間固定(T-FIX)
歯周病が進行していて歯がぐらついているときなどは、歯と歯を何本か一緒にギプスのように接着剤で固定したり、被せ物をつなげたりする場合もあります。
暫間固定は文字通りあくまでも暫く(しばらく)の間の処置で、これによって食事や歯みがきに耐えられるようにします。

歯周外科治療
重度の歯周病の場合、歯ぐきを切って奥深くの歯石や細菌感染した歯質を完全に除去したり、溶けてしまった歯周骨を回復させる処置をおこないます。

抜歯
歯周病が重度に進行して歯槽骨の大部分が溶けてしまい回復が望めず、他の歯や骨に悪影響を与える可能性がある場合には、残念ですが歯を抜くしか方法がなくなってしまうことがあります。
当院では「できるかぎり歯を抜かない」という方針で治療に当たっていますが、歯を支える周囲の骨がなければ、現在の歯科医療技術では限界があるのです。


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