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2009年10月 3日

歯周病と全身疾患との関係

近年の研究で、歯周病はお口の疾患に限らず、全身疾患とも綿密な関係があることが判ってきています。

重症の歯周病になりお口の中に歯周病菌が増殖すると、歯周病菌が血液や呼吸器内に入り込み、心筋梗塞・動脈硬化症・感染性心内膜炎・誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)・早産などを引き起こしやすくします。

また、糖尿病との関係は深く、
糖尿病によって歯周病が悪化しすい
  ↓
歯病が重症化し糖尿病に悪影響を与える
  ↓
さらに糖尿病が悪化する
、といった悪循環を繰り返してしまいます。

その他にもバージャー病、肋間神経痛などとも関連があることが最近の研究で明らかになり、また、体内に潜伏しているHIVウイルスを発症させる可能性があることも報告されています。

2009年10月 2日

2歳の子どもが階段から落ちて顔を打ち、前歯が1本抜けてしまいました。

『2歳の子どもが階段から落ちて顔を打ち、前歯が1本抜けてしまいました。
見た目が気になるので何か方法はありませんか?』

歯みがきすら泣き叫んで嫌がるような小さなお子さまの場合は、歯科治療自体が難しく、お母さまが希望されるような見た目を回復する処置は、現時点では困難ではないかと思われます。
歯科治療では細かな処置が必要ですので、最善の処置をすることを心がけてはいますが、暴れてしまうとかえって危険な場合もあります。

歯科治療がきちんと受けられる年齢に達した段階でおこなうことをおすすめします。
まずは、むし歯予防のために定期健診に通うなど、歯科医院に対する恐怖心を取り除くことからはじめてはいかがでしょうか。

対処法としてはあごの成長を妨げない乳歯の入れ歯(ピン&チューブ)がありますが、前歯の永久歯は6歳~ごろにははえ変わりますので、さほどご心配されずともよいと思います。

転倒して歯を打ち、歯が抜けてしまいました。歯をまた植えられる?

健康な歯が転倒や打撲などで抜け落ちてしまった場合には、抜け落ちてしまった歯を乾燥させないように保存し、素早くご来院ください。
歯と傷口を消毒してから歯を入れて固定し、感染を避けるためしばらくの間毎日消毒を繰り返しながら経過観察します。

いちど抜け落ちてしまった歯が再生されるかどうかは、ご本人の治癒能力、抜け落ちてからの歯の保存状態、治療を受けるまでの時間などによるところです。
残念ながら二次感染を起こし傷口が化膿してしまったときには、抜かざるをえない場合もあります。

こどもでも顎関節症になるのですか?

最近はこどもでも顎関節症が増えているといわれています。
塾や受験のストレス、悪い姿勢や歯並びなど、大人と同じようにさまざまな原因が複合的にあるようです。

顎関節症に歯並びって関係ありますか?

関係あります。
抜歯した隙間をそのまま放置して他の歯の位置が移動してしまったり、むし歯や治療途中の歯をほったらかしにしてしまったりすると、あごのバランスが崩れて関節に負担がかかります。

親知らずを抜くと、痛みや腫れがひどいって聞いたけど?

施術中は麻酔が効いていますので(歯ぐきに炎症があると麻酔が効きにくい場合もあります)痛みを感じることは殆どありません。

2~3日で落ち着いてしまうケースもあれば、痛みと腫れが長引くケースもあります。
痛みは感じ方に個人差がありますし、親知らずの形状や位置、体調などによっても異なりますのでいちがいには言えません。
(一般的には上あごの親知らずよりも下あごの親知らずを抜く方が痛く腫れやすいといわれています。これは構造的な問題で、下のあごの骨には下歯槽管と呼ばれる神経と血管が走っている管があります。親知らずの位置がこれに近いと抜いたときの刺激により痛みと腫れを伴う可能性があります。)

親知らずを抜いた翌日に熱がでました。抜くときは何ともなかったのですが

親知らずの抜歯でお身体は多少のダメージを受けます。

お口の中には細菌が多いので、翌日になって発熱してしまうこともあります。
体調がよくないときや生理中など、体の抵抗力が落ちているときには抜歯を避けた方がよいでしょう。
しかし、きちんと抗生剤や消炎剤を服用し、安静にしていれば回復します。

時間があまりとれません。親知らずを何本か一緒に抜歯できますか?

お身体への負担、術後の痛みや腫れなどを考えると、1本ずつ別々に抜歯されたほうが良いと思います。

インプラントは何か特別なお手入れが必要なのですか?

毎日の生活の中でのお手入れは、天然の歯と同じです。

しかし、そもそも歯を失った原因がむし歯や歯周病である場合は、歯みがき方法などに問題があることが考えられますので、ブラッシング指導にもとづいて毎日きちんとお手入れをされること、定期健診を受けることが必要です。

インプラントの手術は痛くありませんか?

施術中は麻酔が効いていますので痛みは殆どありません。
しかし、顎の骨に穴をあける手術ですから、手術後は痛みや腫れが出てしまいます。

インプラントはどのくらいもつの?

このご質問には「正答がない」というのが答えと言えるかもしれません。

というのは、持病(高血圧、糖尿病、リュウマチ、肝障害、心臓病、がんなど)の有無、歯ぎしり、噛みしめなどの癖の有無、お口の中の環境、喫煙習慣、あごの骨の状態、お手入れの仕方などによってインプラントの寿命は左右され、個人差が大きいからです。

天然歯においてさえ一生もつという保証はなく、個人差があることはご承知のとおりです。
インプラント自体はむし歯になったり破損したりすることはまずありませんが、入れてほどなくインプラント周囲炎などのトラブルを抱えてしまう方もいれば、20年30年ともつ方もいるのです。

歯周病は、人類で最も感染者数の多い感染症です

歯周病は、人類が誕生してから今日まで、一番感染者数が多い感染症なのだそうです

「まさか私が歯周病のはずがない」ではなく、「もしかしたら私も歯周病かも・・・」と感染を疑ってみてください。
歯周病にかかってしまっても、すぐに症状があらわれるわけではありません。
歯周病は、年月をかけてじわりじわりと進行し、初期には自覚症状がありません。
自覚症状が出たころは、もうかなり進行していることがほとんどです。

今からでも遅くありません、いちど検査のためにお越しくださることを願っています。

2009年10月 1日

あなたの未来の お口の健康

大石歯科クリニックでは
天然歯に勝る人工歯はない
という考えに基づいて、全ての治療にあたっています。

つまり、どんなに優れた歯科医療をもってしても
ご自身の天然歯にはかなわないということです。

むし歯治療を例にとってご説明しましょう。
むし歯が悪化し、歯の神経処置ののち、かぶせ物(人工歯)をして治療を終えたとします。
一見、治療後にはこの歯は元通りの機能を回復したようです。

しかし、たとえるならば、歯は木と同じです。
実際は、歯の内部の神経処置をした歯は立ち枯れ木も同然。
枯れ木は生木と比べてもろく弾力がなく、早期に寿命が尽きてしまいます。
また、さらにむし歯が悪化して歯を抜いてしまえば土壌(歯ぐき)も痩せてきてしまいます。

歯科医師の私が言うのも何ですが、歯は「治療」を受けないのが一番です。

むし歯があるから大きく削って被せものをしてしまえばいい、
痛みがあるというのだから神経を取り除いてしまおう、
いやいっそのこと手間だから歯を抜いてしまえ...
という目先の治療は簡単ですし、治療費も高く請求できます。
(もちろん症状によっては、そのような治療が最良の場合もありますが...。)
しかし、あなたの未来のお口の健康を考えたとき、果たしてそれで良いのでしょうか?

そこで当院では、
何年も先のあなたのお口の健康を考え、長期的な視野に立った誠実な治療を心がける一方で、
むし歯と歯周病の「予防」に力を入れています。
歯を失う一番の原因は、お子さんの場合はむし歯、成人の場合は歯周病です。
予防先進国ノルウェーなどでは、歯科医院は虫歯や歯周病を予防するために通うところです。
残念ながら、日本ではまだまだ「予防」という考えが浸透しておらず、
歯医者は治療のために嫌々仕方なく通うところ...そう認識されている方が多いのは非常に残念です。

「予防」は定期的に継続しておこなうことで、はじめて効果が表れます。
そのためにも、一生を通じて長いお付き合いができるよう信頼関係を大事にしています。

歯周病の自覚症状

歯周病の自覚症状としては
 ・歯ぐきが腫れる
 ・歯ぐきから出血する
 ・口臭がひどい

というようなことがあげられます。

このような自覚症状を感じるようになった時には、かなり症状が進んでいる状態です。

こうなってしまうと治癒するには難しく、状態をやや改善させること、現状を維持すること、進行を遅らせることが治療の主眼となってしまいます。
また、歯周病の最終段階では歯の周囲を取り囲んでいる骨(歯槽骨)が溶けてしまい、歯がぐらつき、歯が抜け落ちてしまいます。

若い時に歯を失うのはむし歯が原因であることが多いのですが、中年以降に歯を失う最大の原因は歯周病です。年をとったから歯が抜けるのではなく、その多くは歯周病のために歯が抜け落ちているのです。

「歯がグラグラしてるから直してください」とご来院されても、残念ながらその時点ではもう手遅れです。

歯周病に最も有効な方法は「予防」しかありません。
歯周病にかからないうち、自覚症状のないうちに早期に予防(定期健診・定期クリーニング)を始め、定期的に継続していくことが一番重要です。

2009年9月30日

認知症ですが治療できますか?

残念ながら、認知症が進んでしまっている(意志の疎通がはかれないなど)場合、治療が難しいケースもあります。
介護者やご家族の現状の的確な把握とご理解、ご協力が欠かせません。

どこで治療するのでしょうか?

ポータブルの小型診療機器を持って施設やご自宅にお伺いいたします。
ベッドに寝て、または椅子に座ってなど、できるかぎりご負担にならないような姿勢で診療をおこないます。

総入れ歯ですが、口腔ケアが必要ですか?

肺炎の30%が誤嚥性肺炎で、その原因がお口の中の細菌といわれています。

総入れ歯であったり、胃瘻のように食べ物をお口から摂取しない場合でも、お口の中の細菌を取り除くために、入れ歯やお口の中をきれいにする口腔ケアは必要です。

毎日歯ブラシは行っていますが、訪問歯科での口腔ケアは必要なの?

確かに口腔ケアで一番大事なのは毎日の歯ブラシ等の口腔ケアです。
しかし、寝たきり等でない一般の方でも、歯周病やむし歯の予防をするためには定期的に歯科医院に来院してケアを受ける必要があります。

訪問歯科診療で、治療を終え痛みなどが治まり、定期的な口腔ケアの段階になると「そんなことは家族ができるからもう来なくてもいい」とおっしゃる方もいますが、口腔内環境の急激な悪化が懸念される寝たきりの高齢者などの方には、より一層プロの定期的なケア・検診・指導が重要であることを是非ご理解いただきたいと考えています。

訪問診療で入れ歯を作るにはどのくらい時間がかかりますか?

残っている歯の数やその歯の状態、またお口の中全体の状態やあごの骨の状態によって期間は変わりますが、入れ歯の完成までが2回~6回、その後の調整に何回かかかります。

およそ2~3か月のお時間をみてください。

デイサービスの時間内に治療はできますか?

基本的には、介護保険の関係でデイサービスの時間内では治療は行えません。

介護保険を使用すると介護サービス枠が減るのでは?

訪問歯科診療の場合、介護保険では居宅療養管理指導料がかかりますが、ケアプランとは別枠の扱いとなりますので、介護サービスの枠が減ることはありません。

診療時間はどれくらいですか?

1回につき30分程度が目安です。
体調などにご負担の無いよう心がけております。

訪問歯科診療は、保険はきくのですか?

各種医療保険が適用されます(介護保険の適用分は介護保険)。
自費治療をご希望の場合もご相談ください。

訪問歯科診療は交通費等を別に支払わないとなりませんか?

交通費、出張費などは一切いただいておりません。

訪問歯科診療では何か用意するものはありますか?

歯科医院と同じことができるように準備して伺いますので、特に用意していただくものはございませんが、お水をいただいたり、コンセントをお借りすることがございます。

私は訪問歯科診療をしてもらえる人に該当しますか?

基本的には高齢者の方や身体の不自由な方など、歯科通院が困難な方の自宅や入所、入院されている方のみですが、通院困難かどうかは歯科医師が判断しますので、まずはいちどお気軽にご相談ください。

レーザー治療とは?

レーザー治療とは?当院では高パルス型の最新のEr-YAG(エルビウム・ヤグ)レーザーを設置しております。
近年、痛みの少ない効果的な治療を目指して、歯科治療にレーザーが使用されるようになってきました。

ひとことで"レーザー"といっても、歯科で使用されている主なレーザーにはEr-YAGレーザーの他にも、炭酸ガスレーザー、ネオジウムヤグレーザー、半導体レーザーなどがあります。
これらのレーザーはすべて波長が異なり、レーザーの性質も違います。

医療用具は厚生労働省によって治療対象が定められています。
レーザーも種類によって治療できる範囲が限られており、歯を削ってよいと認可されているのはEr-YAGレーザーだけです。

■Er-YAG レーザーの特徴
・生体組織の水分への吸収性(蒸散能力)が非常に高い
・熱の発生が少なく、痛みが非常に少ない
・蒸散反応が照射部の表層に限定されるため、組織深部への影響が少ない
・表面組織が焦げたりせず、歯のエナメル部分に亀裂や割れが起こりにくい

■レーザーを治療に使用する効果
・傷口の治りが早くなる
・殺菌効果が高く、治療後の経過が良好
・痛みが少なく済む
・不快な「キイーン」という音や「ガリガリ」という振動がない
・症状によっては麻酔なしで治療をおこなえる
・正確で安全

■レーザーは以下のようなさまざまな治療に応用できます
・むし歯治療
・知覚過敏
・歯周治療
・歯ぐきの黒ずみ(色素沈着)除去
・歯肉の切開・切除
・口内炎、口角炎
・小帯切除
・根管治療
・抜歯後止血
・膿瘍切開
・入れ歯による傷の治療
・顎関節症治療

▼レーザーによるむし歯の治療例
レーザーによるむし歯の治療例

▼レーザーによる歯ぐきの黒ずみ(色素沈着)除去
レーザーによる歯ぐきの黒ずみ(色素沈着)除去

▼レーザーによる歯肉の切開・切除
レーザーによる歯肉の切開・切除

矯正治療を受けたら、費用はどのくらいかかりますか?

治療費用一覧」をご覧ください。

一度矯正治療をしたら、もとにはもどりませんか?

成長期に治療をした患者さんは、比較的戻りが少ないのですが、顎のずれが大きい人や、成人で治療した患者さんは戻りやすいことがおおいようです。
また、咬む力が弱かったり、舌に悪い癖が残っていたりすると、不正咬合が再発しやすく、保定期間になっても注意が必要です。

親知らずがはえてくる時期に前歯が押されて、不正咬合が再発することもあります。
しかし、どんなに正常なかみ合わせの人も、年齢と共にでこぼこが発生してくるといわれています。
そこで、状況にあわせてリテーナーという保定装置を使用することが大切になります。

治療期間はどのくらいかかりますか?

治療期間は歯並びの症状、年齢、指示された装置の使用状況などにより違うので、はっきりと「何年かかります」とはいえません。

通常マルチブラケット装置を使用する治療は2~3年位かかり、その後、戻り防止のための保定期間は動かした期間以上かかると考えられています。
成長とかかわる「第一期治療」をおこない、その後「第二期治療」をおこなった場合はさらに年数がかかります。

矯正治療で歯を抜くと聞きましたが、どうしても抜きたくありません。

あごが小さい、歯が大きいなどの理由から歯並びがでこぼこになったり、歯が前突したりします。
成長期であれば、顎や歯列の幅を広げたり、後ろに移動して並べるスペースをつくることもあります。

成長終了後も可能であれば同様のことを行いますが、限界があります。
一本一本の歯はとても大切なものですが、歯を抜かないことにこだわり、無理な並べ方をすることによってさらに前突したり、不安定なかみ合わせになることがあります。

しかし、まず「健康な歯は可能な限り抜かない」というのが考え方のスタートです。

歯はなぜ動くのですか?

歯は骨との間に歯根膜という靭帯を介してくっついており、この歯根膜が外力(咬む力)に対して、クッションのような役割を果たしています。

歯へ矯正力を加えると歯根膜が骨に働きかけます。
骨は日々、古い細胞は吸収され新しい細胞へ作りかえられているので、歯に矯正力が加わると歯根によって圧迫された側の骨が吸収され、その場所に歯は移動します。

移動することによってできた空隙には新しい骨が作られ、結果として歯が移動していくのが矯正治療の仕組みです。

成人ですが、矯正治療で歯並びをきれいにできますか?

矯正治療は健康な自分の歯をもっている人なら、いつでも受けることができます。
歯周病や根の病気がある場合はその治療が先になります。

矯正治療中は歯が痛くなると聞き、不安です。

矯正歯科治療に用いられる装置は、取り外しのできる比較的痛みを引き起こしにくい装置と、マルチブラケット装置のように比較的痛みを伴いやすい装置があり、また痛みの感じ方は個人差があるので、一概に痛みがあるとは限りません。

また、痛みを伴うとしてもその痛みは、装置をつけたり調整したりした日から3~4日で収まるのが普通です。
あまり痛みを感じるようであれば鎮痛剤が効くので、主治医に相談して下さい。
また、咬むと痛みを感じることがありますので、軟らかい食べ物を食べる必要があるかもしれません。

矯正治療のメリットは?

見た目にうつくしくなりたいという希望が多くありますが、他にもきれいな歯並びで正しく機能していれば、きちんとものが噛めるようになり、消化運動の促進につながります。

また口の周囲の神経に刺激を正しく伝え、しっかりとした顎の骨を作ります。

歯並びが気になるけど、相談したら費用はどのくらいなの。

A ご相談は無料です。ご自身の現在の状態を正確に把握し、いつ矯正治療を開始するのがあなたに最適なのかを知るためにも、ご相談を受けられることをお勧めします。ご相談を受けられたからといって、矯正治療を強要することは決してありませんので、お気軽にお越しください。


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